定食屋の開業前に知っておきたい準備について

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温かみのある食事をいつでも食べられる定食屋は、町の憩いの場です。そんな定食屋を開こうと考えたら、手続きのことや資金のこと、経営のことなどについても知っておかなければいけません。

 

定食屋の開業に必要な資格と許可

定食屋をオープンするためには、食品営業許可を取らなければいけません。これは、お店を管轄する保健所で取得するものです。
許可を受けるためには、要件に合致する内装デザインを行うことや、食品衛生責任者を設置することなどが必要です。

さらに、30人以上を収容できる店舗や建物には、防火管理責任者の設置も義務づけられています。該当する場合は、所轄の消防署に防火管理責任者選任届を提出しましょう。防火管理責任者には乙種と甲種の2種類があり、管理できる店舗の面積が異なります。どちらも講習会の受講で資格を得ることができます。

必要な届け出は、店舗に関するものだけではありません。個人で新しくお店を開く場合は、個人事業を開始するために「個人事業の開業・廃業等届出書」を所轄の税務署に提出する必要もあります。

 

開業資金の目安

開業資金は豊富であるに越したことはありません。最初に豊富な資金が用意できていれば、その後の経営もスムーズに進められます。自己資金のほか、行政による融資、民間金融機関による融資、各種補助金や助成金の利用などによって資金を調達しましょう。

用意したい資金額の目安として、「年間の見込み売上高の50%」といわれることもあります。例えば、見込み売上高が月200万円なら、1,200万円を開業資金として用意しておけばおおよそ安心ということです。
この金額には、物件を借りるための費用や内装工事費用、キッチン設備や家具類などの購入費用、材料費やメニュー作成費といった運転資金などが含まれます。

 

店舗コンセプトの決定

サラリーマンが中心のビジネス街の定食屋と、家族連れが頻繁に利用する住宅街の定食屋では、求められるサービスやメニューが変わってくるでしょう。誰をターゲットにどのようなメニューを展開していくのかを決めるときに考えの軸となるのが「コンセプト」です。
「自分のこだわり」や、「最近の消費者の動向」、「競合店の様子」などを考えあわせて、お店のコンセプトを決めましょう。

コンセプトが決まったら、それに合わせてターゲット層や出店エリア、メニュー、価格帯などについて検討します。それぞれ別々に考えていると、ちぐはぐな印象になってしまうことがあります。コンセプトをしっかり定め、それをもとに店づくりしていきましょう。

 

失敗する飲食店の共通点

成功する飲食店の裏には、開店後1年も経たずに店を閉めてしまう飲食店があります。
こうした「失敗する飲食店」にならないためにも、長続きしない理由を知っておきましょう。

  • 資金計画が甘い
    安易な法人化や、店賃が高額な駅前店舗や広い店舗の無計画な契約、開業時の資金の使い過ぎなどは、その後の経営を圧迫します。経営計画はしっかり立てるようにしましょう。
  • コンセプトが定まっていない
    コンセプトが定まっていないお店は、外観から受ける印象とメニュー内容がそぐわないなどして、来店者の不満につながる可能性があります。メニュー内容や価格を安易に変えることも、顧客離れの原因になります。
  • 来店しづらい要因がある
    営業時間や休業日がしばしば変わると、「いつ開いているかわからない」という理由で、店から客足が遠のいてしまいます。また、ターゲット層が普段あまり通らない位置にある場合も、わざわざ足を運んでもらわなければいけなくなるため、来店へのハードルが上がります。

 

まとめ

定食屋は、講習の受講などだけで気軽に開くことができます。しかし、長く続けるためには、来店客と売上を一定以上達成する必要があります。事前にコンセプトをしっかり定め、資金を意識した経営を行いましょう。