飲食店を開業したら健康保険や年金の手続きは一体どうなるの?

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会社員であれば、会社の健康保険組合や厚生年金に加入し、給与から社会保険料が天引きになります。それでは、個人で経営をする飲食店の経営者はどうなるのでしょうか。飲食店経営者の社会保険について、人を雇った場合の手続き方法と併せてご説明します。

個人事業主は国民年金と国民健康保険への加入が基本

個人で事業を行う個人事業主は、基本的に国民年金と国民健康保険に加入することとなります。そのため、飲食店の経営者も、個人でお店を開く場合は国民年金と国民健康保険への加入が必要です。なお、元々国民年金や国民健康保険に加入していた方の場合、特に手続きは必要ありません。

国民健康保険や国民年金は、社会保険とは異なり、家族全員に保険料がかかります。そのため、扶養対象配偶者や扶養親族がいる場合、全員が国民健康保険と国民年金(20歳以上の家族のみ)に加入することになります。
加入手続きは、市役所の年金窓口で行うことができます。元々サラリーマンで社会保険に加入していた方は、退職日が証明できるものと年金手帳、身分証、印鑑を持って市役所へ行きましょう。

飲食店事業者向けの食品国民健康保険もある

個人事業主の飲食店経営者は、国民健康保険ではなく、食品国民健康保険組合に加入するという選択肢もあります。これは、各地域に作られている健康保険組合です。
国民健康保険は、前年の所得によって保険料が決まりますが、食品国民健康保険組合の保険料は、所得額に関わらず一定です。そのため、所得額が大きい人は保険組合に加入した方が保険料の節約になる場合があります。

どちらにメリットがあるかは、その方の所得額や家族構成によって異なります。市役所の窓口では、国民健康保険料の試算も行ってくれるため、加入を検討している方は、まず金額を比較してみましょう。

法人化している場合は社会保険への加入が必要

個人事業主としてお店を開くのではなく、株式会社や合同会社などとして法人登記をする場合は、社会保険に加入する必要があります。なお、社会保険への加入が必要かどうかは、従業員を雇っているかどうかではなく、法人登記されているかどうかで決まるということは覚えておきましょう。自分ひとりでお店を運営している場合であっても、法人として登記するのであれば、社会保険に加入しなければならないのです。
社会保険への加入手続きは、各地の年金事務所で行うことができます。

従業員を雇っても、飲食店なら個人事業主なら加入は任意

一般的な企業では、個人事業主であっても、従業員を5人以上雇う場合は社会保険に加入しなければならないと決められています。しかし飲食店の場合は、社会保険加入義務のある法定業種ではないため、5人以上の従業員を雇った場合でも、経営者が個人事業主であれば社会保険への加入義務はありません。

社会保険に加入すると、雇用主が従業員の社会保険料を半額負担しなければならないため、経費の増加に繋がります。一方で、従業員にはメリットも大きいため、福利厚生を重視するのであれば加入するのも良いでしょう。なお、労働保険については、どのような業種であっても、従業員を雇うのであれば加入が必要です。

まとめ

個人事業主として、脱サラして飲食店を開業する場合は、国民年金と国民健康保険に加入する必要があります。また、法人化するのであれば、たとえ従業員がいなくても社会保険への加入手続きをしなければいけません。一方、従業員を雇った場合でも、飲食店経営の個人事業主であれば、社会保険への加入義務はありません。ただし、労働保険へは加入する必要があるので気を付けましょう。雇用保険については、就業時間や継続雇用予定かどうかなどの加入要件が定められています。